局面13



白先手では 1.Qf8 で タイプ2 → タイプ1 にするのが最善手です。
その局面は 局面3 をご覧ください。

黒先手の場合
1...Rc3 2.Qd6+ Kc8 3.Qf8+ で次手ダブルアタック

1...Rc1 と 1...Rc2 ( 最善手 )  の変化をそれぞれ見ていきましょう。


1...Rc1 2.Qd6+


この位置でチェックするのは タイプ2 においてパターンに思えますが、タイプ2の
位置によって異なりますので、無闇にこの位置でチェックするのは避けましょう。
次記事の 局面14 では別の位置でチェックするようになります。

2...Ke8 は 3.Qg6+ Kd7 4.Qg4+ Ke8 5.Qa4+! Kd8 6.Kd6 で勝利目前となりますが
Q をどこでチェックするか迷うでしょう。


2...Kc8


3.Qf8+ としたくなりますが最善手より 2手長引きます。

3.Qf4 がパターンで最善手です。 同じように R を攻撃する 3.Qa3 も良さそう
ですが、3...Rc7 で 4手長引きます。 3.Qf4 では Q が c7 を支配しているため
3.Qf4 Rc7 に対して 4.Kd6 と 白 K を 黒 K に近づけるのが適切になります。
3.Qa3? Rc7 4.Kd6 は 4...Rd7+ 5.Ke6 で 白 K が 黒 K から離れます。


3.Qf4


2nd-rank defence にする 3...Rc7 が最善手ですが、 3...Rg1 は Q をどこで
チェックするか手こずるでしょう 。
3...Rg1 4.Qf8+ Kd7 5.Qd6+ Ke8 6.Qb8+ Ke7 7.Qa7+ など


3...Rc7 4.Kd6


4...Rd7+? は 5.Kc6 で勝利目前
上局面は 局面9の11 で扱いましたので省略しますが、 4...Ra7 に対して
5.Qc4+ とするのではなく、 5.Qf8+ Kb7 6.Qf7+! として 黒 K をチェックで
追いつめていきました。

同じ局面の解説が重複しないよう一応気をつけていますが、記事を作成している
割には、一度扱った局面の対応法をすぐ忘れるのに気づかされます^^;

1...Rc2 の変化に移ります。


1...Rc2


黒 K と R が白マスにあるので、すぐダブルアタックがかかりそうですが
2.Qd6+ Kc8 以降 すぐにはかかりません。 2.Qd6+ Kc8 3.Qg6 とするのが
無難ですが、今回は最善手の 2.Qf4 を見ていきましょう。


2.Qf4!


2.Qf4! は 2...Rd2+ を防ぎつつ、端列にあった Q の位置を良くします。
しかし、 黒 K が 7th ランクにある状態でこのような waiting move は
指しづらいかも知れません。 Q でチェックするか R を攻撃したくなるからです。

上局面から 黒 K を動かすとすぐ勝敗がつくため、 R の動きを強いられます。 
最善手は 2...Rc7 と 2...Ra2 。 2...Ra2 と同じく R を 白 K の斜め位置にする
2...Rg2 も良いです。

2...Rc7 3.Qf8 は 局面3 になります。
2...Ra2 の変化を見ていきます。


2...Ra2


対応に結構困る 白 K の斜め位置に R の局面。 3.Qf7+ で 黒 K を端列に
追いやろうとするのは 4手長引きます。 ...Ra5+ と ...Rd2+ を防ぐため、 3.Qb4
とするのは無難な手です。 3.Qb4 には 3...Rg2 より、 3...Ra7! が最善手となります。

上局面では R を攻撃する 3.Qc4 が最善手です。


3.Qc4


3...Ra5+ で 白 K が後退させられるので、 3.Qc4 は指しづらいと思います。
しかも 3...Ra5+ に 4.Kd4?? とすると 15手も長引くという恐ろしさ!!
3...Ra5+ 4.Ke4! とすれば勝利まであと少しになりますが 4.Kd4?? と指しそうです^^;

上局面で 3...Rd2+ とするのも最善手で 3...Rd2+ 4.Kc5 Ke8 5.Qe4+ Kd7 などと
なります。


3...Rg2 4.Qe4


4...Ra2 とされるので 4.Qe4 は無効に思えますが、 Qe4 が 5...Rc2+ を防ぐため
4...Ra2 には 5.Kc5 が有効になります。

4...Rd2+ に今度は 5.Ke5? ではなく 5.Kc5
4...Rg5+ には 5.Kd4?? ではなく 5.Kc4!

4...Rh2  4...Rf2  4...Rb2  4...Rg1 はいずれもダブルアタックにつながりますので
ご確認ください。


4...Ra2 5.Kc5


この局面は 局面9の7 で扱いましたので省略しますが、この後の変化はミスしやすい
ですので復習されることをお薦めします。

5...Rd2 ( 最善手)
5...Ra5+
5...Ra3
いずれも大事な局面です。

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