局面11の3


局面11の2 記事からの続きです。

13...Rf3 14.Ke4


R の動きを強いります。 14...Rf8?? では 15.Qh6+ でダブルアタックなので
14...Rf2 ( 最善手 ) または 14...Rf1 が無難。 気づきにくいですが 14...Rg3 と
するのは最善手の次に良いです。


14...Rf2


Q で 黒 K を端列に閉じ込めているのであと少しの感じがしますが、 f ファイルの
R で 白 K が遮断されているため、白は手こずります。 悪手に気をつけながら
適切な手を指していくしかありません。

15.Qd6 が最善手で、 15.Qc6 と 15.Qb6 waiting move も良いですが、どれも
気づきにくいため、2手長引きますが 15.Ke3 を見ていきます。


15.Ke3 Rf1


大事な局面です。 16.Qh6+? では 16...Kg4 とされ、 16.Ke2? では 16...Rf4 で
長引きます。 ここは 16.Qe4+ とする手を覚えたいです。


16.Qe4+


キングをどこへ動かすのが最善か、黒としては大事な局面。 16...Kh5? とするのは
悪そうなのは分かりますが、  白は 16...Kh5? をしっかりとがめたいです。
16...Kh5? 17.Qd5+ Kh6 18.Qc6+ Kh7 19.Qc2+! でダブルアタック間近

16...Kh3 としたくなりますが、 17.Ke2 で黒は4手損します。
ここは 16...Kg3 とする最善手を指したいです。


16...Kg3


気をつけたい局面です。 ありがちな 17.Ke2? とすると 17...Rf4! や 17...Rf2+ で
長引きます。 17.Qg6+? は 17...Kh4 で2つ前の局面に戻ってしまいます。

難しいですが、 17.Qd5! とする waiting move が最善手です。この手はそうそう
指せるものではないでしょうが大事な 1手となります。


17.Qd5!


黒 K が 4th ランクにいくと 18.Qc4+ でダブルアタックがかかります。
ここは 黒 K を動かすのではなく、 17...Re1+ とする手を見逃さないようにしたいです。


17...Re1+ 18.Kd2


18.Kd3?? は 18...Rd1+ でドローになるため絶対気をつけたいです。

R を e ファイル上で動かすのではなく、 18...Rf1 と f ファイルに戻すのが
最善手です。 18...Rg1 も良い手です。


18...Rf1


自然に感じる 19.Ke2 は 19...Rf4 とされると 1手長引きます。
oppositon タイプ1 のパターンに持っていく 19.Qg5+ が最善手です。


19.Qg5+


自然に感じる 19...Kh3 は 4手損、 19...Kh2 は3手損になります。
19...Kf3 が最善手です。

19...Kf3 20.Qf5+ Kg2 21.Qg4+ 下図



21...Kh1 22.Ke2 Rf8 23.Qh5+ でダブルアタック間近
21...Kf2 は 局面6 ( 白先手) と同様になるため省略しますが、どう対応するか復習
してください。

21...Kh2 の変化を見ていきます。


21...Kh2 22.Ke2


22...Rg1 以外はすぐダブルアタックにつながります。
22...Rg1 23.Qh4+ Kg2 は 局面1 と同様の局面になります。 頻出する 局面1 が
Philidor's Position 同様 大事なことが分かります。

長かった opposition タイプ1 の記事も今回で終了です。 まともに扱うと変化が多過ぎて
大変でしたが、様々な局面が出てきて勉強になりました。 
最終的に 局面1 や Philidor's Position になる変化が多かったですね。

次回は タイプ1 同様 重要な タイプ2 の局面に入ります。


コメント