局面 9の10


これからまだ多くの記事を作成するモチベーションを保つために、この記事から局面の変化を省略することが多くなります。ご了承願います。

黒6手目変化その5 6...Ra2


c4 でダブルアタックかかるため、7.Qb5+ に対し、黒 K は a ファイルに行くことを強いられます。ただ 7.Qb5+ の後どうなるかよく読む必要があります。

7.Qb5+ Ka7 の前に 7.Qb5+ Ka8 8.Kc6 Ra7 を見ていきます。


7.Qb5+ Ka8 8.Kc6 Ra7


勝利目前の感じですが、残り時間がわずかならばミスしやすいのではないでしょうか?
9.Kb6?? Rb7+ は絶対に指してはいけませんが、 9.Qd5 の手に気づくかどうか。
その変化を見ていきますが、最善手は 9.Qb3 と 9.Qd3 のバックランクメイトの狙いがある waiting move。

9.Qb3 Rg7 10.Qa3+ Kb8 11.Qb2+ でダブルアタック
9.Qd3 Rf7 10.Qa3+ Kb8 11.Qb3+ でダブルアタック  など


9.Qd5 Rb7


最善手より5手長引きますが、 9.Qd5 の手は気づきやすいのではないでしょうか。
黒としては 9...Rb7 が最善手となります。

10.Qe4 などとしたくなりますが、その場合 黒は R を動かさず、10...Kb8 や 10...Ka7 としてきて1手長引きます。
10.Qa5+ Kb8 で Philior's Position にするより、 10.Qa2+ Kb8 11.Qa5 で黒先手の Philidor's Position にするのが適切です。

7.Qb5+ Ka7 の変化に移ります。


7.Qb5+ Ka7


最後まで読みきらなくとも、 8.Qc5+ Kb7 9.Qb4+ Ka7 10.Kc6 ぐらいまで読めれば十分です ( 下図 )。



メイトの狙いがあるので黒は R の動きを強いられます。 
10...Ra6+ 11.Kc7 となるよりは 10...Rc2+ の方が良いです。


10...Rc2+


11.Kb5 は 11...Rc7 で最善手より4手長引き、手こずる感じです。
Q の利きが d2 に及んでいることに注目し、 R が c6 c7 c8 に来ることを防いで
いる 11.Kd7 が最善手になります。


11.Kd7!


Qa4+ でダブルアタックがかかるため、黒は R の動きを強いられます!
11...Rg2 12.Qa5+ Kb8 13.Qb6+ Ka8 14.Qc6+ でダブルアタック
11...Rh2 12.Qa5+ Kb7 13.Qc7+ でダブルアタック
11...Ra2 12.Qc5+! Kb8 13.Qc7+! Ka8 14.Kc8 で勝利目前


黒6手目変化その6 6...Ra1


7.Qb5+ などとしたくなりますが、 f6 や g7 でダブルアタックがかかることに気づけば
7.Qe8+ とするでしょう。 7.Qd6+ と 7.Qd8+ でも同じような手順になります。

7.Qe8+ Kb7 8.Qf7+ Kc8 9.Qg8+ で次手ダブルアタック


黒6手目変化その7 6...Ra8


簡単そうに思えても 7.Kc6 に対し 7...Ra6+ はステイルメイトにつながらないか十分
気をつけましょう。
7.Kc6 Ra6+ 8.Kb5 Ra7 9.Qd8+ Kb7 は 局面1 になります。
自分の知っているパターンにつなげるのが無難ですが、上局面の場合、 7.Qd6+! が
最善手となります。


7.Qd6+!


7.Kc6 より長引きそうな感じがしますが、実際は 7.Kc6 の方が 8手長引きます。
7...Kc8 8.Qc6+! Kb8 9.Qb6+ Kc8 10.Kc6 で勝利目前
7...Kb7 は 8.Qc6+ で同上
7...Ka7 8.Qc7+ Ka6 9.Kc6 も同様

局面9の11 に続く


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