黒6手目変化その3 6.Qe4 Ra7
7.Qe8+ や 7.Kc6 も悪くないですが、ここは最善手の 7.Kc5 を指したいところです。
白 K が動けば Q が b7 を支配していることに注目し
7.Kc5 Rc7+ 8.Kb6
7.Kc5 Ra5+ 8.Kb6 → 勝利目前
とできるからです。
7.Kc5 Rb7 8.Qe8+ Kc7 → 局面2 になります。
7.Kc5 Rd7( 最善手 ) → 局面9の4 で扱った局面。
7.Kc5 Ra3 → 局面9の4 で扱った局面。
下記2つの変化を見ていきます。
黒7手目変化その1 7.Kc5 Kd8( 最善手 )
黒7手目変化その2 7.Kc5 Ra6
黒7手目変化その1 7.Kc5 Kd8
最善手の1つですが端列にある黒 K が 2列目にあるR から遠ざかると Q にスキューアされる可能性があります。
8.Qh4+ Kc8 9.Qh8+ Kb7 10.Qg7+ Ka6 下図
ここでは 11.Qa1+ とすると最善手より2手長引きます。
11.Qf6+ Ka5?? 12.Qa1# なので 11...Kb7 となります。
11.Qf6+ Kb7
最善手は 12.Qc6+ ですが、自分の知っているパターンにつなげるのが無難です。
12.Qe7+ Ka6 13.Qd6+ Kb7 下図
14.Qd7+ Kb8 15.Qd8+ Kb7 16.Kb5 で 局面1 になります。
黒7手目変化その2 7.Kc5 Ra6
これは 局面9の4 にも出てきましたが、その時は黒先手でした。今回は白先手です。
8.Qe7 とするのも悪くないですが( 局面9の3 で扱いました )、8...Ra3 とされると厄介でした。
最善手の 8.Qh7 は気づきにくいので、8.Qc4 としてディスカバードアタックのパターンを見ていきます。
8.Qc4
この手は一見良さそうですが、その後の局面を見ていくと白が非常にミスしやすいのが分かります。そのような局面も勉強になるためあえてこの手を選びました。
R が Q に攻撃されているため黒は 8...Kb7 か R を動かす必要があります。
黒8手目変化その1 8...Kb7 ( 最善手 )
黒8手目変化その2 8...Rf6 ( 最善手 )
黒8手目変化その3 8...Rg6
の3つの変化を見ていきます。
黒8手目変化その1 8...Kb7 ( 最善手 )
Q が a6 を支配しているため、9.Kb5? としたくなりますが、9...Rb6+ 10.Ka5 Rd6! でこの変化は最善手より12手!も長引くので要注意です。
また、9.Qd5+? も 9...Kc7 で6手長引きます。
少し注意して考えれば分かる 9.Qb5+ で 9...Ka7 を強いるのが最善手です。
9.Qb5+ Ka7
最善手は 10.Qb3、10.Qb2、10.Qb1 の waiting move ですが、分かりやすい 10.Qd7+ を見ていきます。
10.Qd7+
黒としては2択、10...Kb8 か 10...Ka8。
どちらもためになる局面です。
黒10手目変化その1 10.Qd7+ Kb8
この局面で黒先手は 局面8 で扱いましたが、ここでは白先手です。
最善手は 11.Qe7 ですが、a5 と b6 を Q で支配している 11.Qd8+ を見ていきます。
R の動きを強いる 11.Kb5 も良いです。
11.Qd8+
11...Ka7 12.Kb5 でダブルアタック間近
11...Kb7 12.Kb5 を見ていきます。
11...Kb7 12.Kb5
12.Ka7? では 12...Qd7+ ですぐ R を失うため、R を動かすことになります。
すでにダブルアタックがかかりやすい状態です。
12...Ra7 は 局面1 になります。
12...Ra8 13.Qd7+ Kb8 14.Kb6 で勝利目前
黒10手目変化その2 10.Qd7+ Ka8
黒 K が角にあるため勝利まであと少しですが、白は候補手に迷うのではないでしょうか?
Q でチェックしたくなりますが、ここは 11.Kb5 で R の動きを強いるのが適切です( 最善手 )。
11.Kb5
すぐダブルアタックがかかりますのでご確認ください。
11...Ra7?? 12.Qc8#
局面9の6 に続きます。
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