Q はチェックできる場所が多いのでどこでチェックすれば良いのか迷います。
2手以内でダブルアタックできるのは分かり易いですが、3手以上かかると難しくなってきます。ダブルアタックできそうでできないということが起こりがちです。
そこでダブルアタックができる場所を段階的に探っていく方法を参考までに記載します。
1.状況判断
ダブルアタックできそうか、できないか判断します。できない場合も多いですが、できそうならダブルアタックできる場所を探っていきましょう。
後述の Philidor's Position から起こる局面で、一見ダブルアタックがかかるようには見えません。
2.R から斜めの位置にあるマスを確認
ダブルアタックがかかるのは R に対して斜めに位置するマスなのでそのマスを確認します( 下図 星印のマス )。
3.ダブルアタックがかかりそうなところの目星をつける
R に対して斜めに位置するマスであってもダブルアタックがかかりそうもない場所もあるため、そういう所を除外してダブルアタックがかかる位置の目星をつけます。
下図でバツ印のある b6, d4, f2 は 赤 K( Q 側の K )が邪魔になってその位置ではダブルアタックがかかりそうにないため除外します。
残った a7, c5, e3, h2 でダブルアタックがかかるのではと目星をつけておきます。
4.チェックできる位置と1手でダブルアタックがかからないか確認
安全にチェックできるマスは下図の赤いプラス印で示している d7, e4, e7, f7, h5 の5ヵ所で、1手でダブルアタックできる場所はありません。
5.各場所のチェックを確認していく
5ヵ所のどこでチェックしたら良いか迷いますが、慣れてくるとどこでチェックしたら良いか何となく分かってきます。
d7, e7 よりも e4, f7, h5 の方が可能性としては高そうなのでそちらから見ていきます。
特にボードの中央付近でチェックする e4 は次にチェックする場所も多くなりやすいのでダブルアタックにつながりやすいです。
1つ注意しておきたいことに、必ずしもダブルアタックを探すことが良いとは限らず、後述のツークツヴァンクの手を指すことが良い場合もあります。
1.Qe4+
1...Kh6 2.Qh4# なので
1...Kg8 または 1...Kh8
2.Qa8+ 慣れないうちはこの手に気づきづらいかも知れません。
2...Kh7 3.Qa7+ でダブルアタックがかかりました。
実際にはこのように早くダブルアタックの位置が見つかることは少ないと思っていた方が良いでしょう。
他の位置についても確認してみます。
1.Qf7+
1...Kh6 2.Qf8+ から8手でメイト
1...Kh8 2.Qa7 から6手でメイト
どちらにしても 1.Qf7+ の後を読んでいくのは難しいので、このような場合は他のチェックできるマスを見ていった方が良いでしょう。
4手ぐらいまで読んでダブルアタックがかかる予感がなければ他の手を探っていった方が無難です。
1.Qh5+ Kg8
2.Qd5+
2.Qe8+
2.Qf7+
いずれもその後 7手でメイト
こちらも難しいと言えるでしょう。
1.Qd7+
1.Qe7+
どちらもこの後7手でメイトになります( 必ずそうなるとは限らない )。
まとめとしては、長手順になるものは混乱しやすいので今回の局面ならば 1.Qe4+ のように短い手順で有利を得られるものを探すことです。
次の記事でもう少しダブルアタックの練習をしてみましょう。
ダブルアタックがかかりやすい状況
R 側の K と R が同色マスにある
R の斜めに位置するマスが K に対してダブルアタックしやすい( そのようなマスが多い )
Q 側の K が端列かその付近にありダブルアタックの妨げにならないとき
R 側の K と R がかなり離れていて Q を動かせるスペースが広いとき
R の斜めに位置するマスが K に対してダブルアタックしやすい( そのようなマスが多い )
Q 側の K が端列かその付近にありダブルアタックの妨げにならないとき
R 側の K と R がかなり離れていて Q を動かせるスペースが広いとき
R 側の K がボードの角付近にあり、Q 側の K によって行動範囲を制限されているとき
などです。
などです。
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